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通貨の存在意義(4)紙幣の起源つづき [お金]

ヨーロッパでの紙幣の起源には続きがあります。

預かり証を発行しても、ほとんどの人が貴金属を取りに来ないという事実から、両替商達にあるひらめきが起こります。「これなら、貴金属を預かっていなくても預かり証を書くだけで自分たちは富を得られるのではないか?」ということです。これは当然のことながら詐欺行為です。
仮に、預かり証を書いても2割程度の人しか貴金属を取りに来ないのであれば、実際に預かっている金の4~5倍の預かり証を発行して自分たちの決済に使ってもバレないと考えたのです。

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ウソもつきとおせば真実となるとはこのこと。両替商達は、想定外の預かり証の持ち込みで金が不足した仲間に金を融通して連携を深め、それが秘密結社となり、紙幣(預かり証)発行の権限を持つ銀行へと移行したのです。

私たちが現在使用している紙幣は、引き替えに金を受け取れるという嘘の上に成り立つ信用が裏付けとなって誕生したのです。

それが嘘の象徴であっても、人が信じることで富の証となっていたとは、言葉になりません。
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通貨の存在意義(3)紙幣の起源 [お金]

貨幣が誕生しても、貨幣はあくまでも金・銀・銅といった金属の価値による価値を表すものでした。

それでは、紙幣はいかにして誕生したのでしょうか?

そもそも紙幣は紙切れです。この紙切れに価値が付加されたいきさつは何でしょうか?

世界最古の紙幣は、10世紀の中国(北宋時代)で作られた「交子」だといわれています。紙は中国で誕生したものですから、世界最古の紙幣が中国で作られていても不思議ではありませんが、どのように価値を持たせていたのかについては私にはわかりません。(調べてみて、わかったらブログに書きます)

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世界最古の紙幣 交子(じゃおす)  中国の北宋時代に四川省で発行997年



誕生の経緯とカラクリがはっきりしているのは、15世紀後半にヨーロッパで誕生した紙幣です。これは銀行の誕生とも関係しています。

当時のヨーロッパは、ゴールドやシルバーなどの貴金属を通貨として用いていました。しかし、貴金属類は重くて扱いにくく、何よりも盗難や強盗を考えると大変危険です。そこで金持ちは、身元のしっかりした両替商や金細工師に貴金属を預けて保管してもらいました。

彼らは預かった貴金属に対して預かり証を発行します。しかし、預かり証を発行しても、実際に預けた貴金属を取りに来る人はあまりいませんでした。わざわざ危険な目に遭いながら思い貴金属を受け取ってやりとりするよりも、「預かり証」で決済するようになっていたのです。
おわかりですね。これがヨーロッパ発の紙幣のはじまりです。  つづく
タグ:紙幣
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通貨の存在意義(2)お金の起源 [お金]

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エレクトロン貨(エレクトロンか、Electrum)は、紀元前670年頃にアナトリア半島のリュディアで発明された、世界最古の鋳造貨幣(硬貨)である。

原料は砂金(金と銀の自然合金)であり、はじめは砂金が流通していたものを計量の手間を省くために溶かして塊として流通させたのが貨幣(コイン)です。

砂金の流通量の増加に伴い、コインが登場したのも「必然」であったということですね。


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通貨の存在意義(1)お金の起源 [お金]



仮想通貨の存在意義とは何でしょうか?

それを考える前に、

そもそも、お金や通貨とは何か?

硬貨と紙幣はどう違うのか?

ということについて書いてみます。

和同開珎.jpg


文明の初期において、お金の登場は必然でした
豊かになり、近隣の人々で物々交換ができるようになるにつれ、困った問題が起こり始めたためと言われています。「互いの欲しいものが一致しないと交換できない。」「保存が利かない物品は旬が一致しない」などの問題点が現れたのです。
そんな中で、この問題を解決する物品が登場しました。織物・穀物・砂金などです。これらの物品は「誰もがほしがり」「容易に分類でき」「保存と持ち運びが可能」という特徴を持ちました。
古代中国では、貝殻がお金として流通したようですが、貝殻を誰もがほしがることを現代人にはイメージしにくいものがあります。

続きはまた書きます。


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