SSブログ

通貨の存在意義(5)紙幣

中世ヨーロッパの両替商達は結果的に通貨の発行権という莫大な富の基盤を手に入れました。これが銀行のはじまりですが、現在、通貨の発行権は国にあります。

それでも、近代の紙幣の裏付けは貴金属でした。兌換紙幣といって、その紙幣を銀行に持ち込めば金等に代えてくれるという保証があったのです。あくまでも「金」を基軸として紙幣を発行する制度を金本位制といいます。

現在の紙幣は、不換紙幣といわれ銀行に持って行っても金には代えてもらえません。国が信用を与えることで価値を持つ紙幣で、このような制度を管理通貨制度と呼びます。不換紙幣が必要とされた理由は、世界の経済が発展し通貨の流通量が増えると金の生産量が追いつかなくなります。そこで信用通貨である不換紙幣が誕生することも必然だったのです。

金.jpg

前のブログで、発行された紙幣(預かり証)は保有されている金の何倍分に及ぶことを書きましたが、流石に保有量に対して1:10を1:100さらには1:1000と無制限にあげていくことはできません。一般にばれたら人々が銀行に金を受け取りに殺到し、金融危機になってしまいます。
そうなる前に、「金には代えないけど、価値は国が保証するよ。」と開き直ったのが管理通貨制度と言えます。

それにしても、通貨というものは時代の流れと共に次々に姿を変えてゆきます。
これからも、当然変化していくことでしょう。

スポンサードリンク


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。